多肉植物の増やし方としてポピュラーな葉挿しですが、多肉植物の中でもアロエの葉挿しは難しいというのをご存知ですか?
今回はそんなアロエであえて葉挿しに挑戦してみました。
この過酷な困難にともに立ち向かってくれたのはアロエの『不夜城』さんです。
肉厚な葉がとってもプリティですね~。
プリティなんですけどむしっちゃいました~。(笑)
アロエとは
『そもそもアロエって何?』って話をするとですね……。
- ススキノキ科ツルボラン亜科のアロエ属の総称。
- アフリカ大陸の南部とマダガスカル諸島に集中して分布。
- 不夜城のような小型のものからバーベラエのような巨大なものまで多種。
- 日光を好み栽培適温は15~25度程度。
- 日本で食用として栽培されているのはキダチアロエとアロエベラで、すべてのアロエが食用に向いているわけではない。
- キダチアロエは子どもや妊婦が摂取しないほうが良い成分が含まれているので注意。
- ハオルチア属は元々アロエ属に含まれていたが独立。
- かつてはユリ科だったりツルボラン科だったり、アロエ科だったりしたが今はツルボラン亜科。
- そんなこんなでアロエとハオルチアは花も似ている。
とまぁ、こんな特徴があるんですね。
『アロエ=体に良い』と思っている人いません?
むやみに食べちゃダメですよ。
かえって体に悪い場合もありますからね。
あと日本にいると意外に思うかもしれないですけど、アロエって種類によっては巨大なものもあるんですよね。
『バーベラエ』是非ググって下さい。
トイプードルを想像してたらスタンダードプードルを見ちゃった、みたいな衝撃ですよ。(笑)
葉挿しに挑戦
葉挿しにチャレンジしたのは8月に入ってから。
葉挿しの適期からは少しずれています。
理由はですねぇ。
長い梅雨で黒斑病が出てしまったんですよ。
葉っぱが茶色になってしまうやつです。
こうなるとその葉を取り除かなくてはならないわけです。
黒斑病に冒された葉をむしり取るついでにダメもとで葉挿しにしようと思いました。
その数6枚。
本来、葉挿しにするなら元気な葉を使うのが常套です。
時期も生長期に合わせるのが成功のコツです。
だから本当は8月のくっそ暑い時期に始めたのはあまりよろしくはないんですよね~。
しかし黒斑病はカビによる病気なのでそのままにしておくのは怖い!
胞子でどんどん広がっても困るのでやっちゃいました!
むしる時はなるべく茎に近い部分を残すように配慮しました。
エケベリアやセダムのように葉を揺すってあげれば取れるような感じではなく、茎から葉を剥いて取るみたいな感じなので、取る時は葉はもちろん本体もダメージが大きくならないように丁寧に作業しました。
傷口からはオレンジ色の液体が滲み出していました。
多肉植物じゃないですが、ドラセナ・ドラコなんかは木を切ると赤い血のような樹液が採れるんですよね~。
竜血なんて言って薬用にされていたとか。
この不夜城さんにも薬用の効果でも有るのでしょうかね~。
それはさておき。
傷口からの感染を防ぐために一日放置して乾燥。
その後、葉の根元を土に差しておきました。
環境としては風通しの良い明るい日陰(戸外)に置きっぱなしです。
あとは放置。
水も一切あげません。
私見ですが、真夏でなくても葉挿し中は直射日光を避けておくと葉挿しが成功しやすいと感じます。
それと、極端に寒かったり暑かったりしないならば戸外で行ったほうが葉挿しが成功しやすそうです。
葉挿しの結果
2週間もすると葉挿し失敗だった葉は黒く変色して肉厚だった葉が萎んでしまいました。
6枚中5枚が失敗。
しかし、奇跡的に1枚だけはいつまでもキレイな緑色とふっくらした体を保ったまま2ヶ月を過ごしました。
すごいですよね、2ヶ月も水無しで元気でいられるんですから。
不夜城はとにかく肉厚の葉を持っていますし、直射日光に当てなかったので水分の散逸を最小限にとどめることができていたからだと思います。
いつまでも元気な状態なので、もしやと思って土から葉を取り出すと……。
おぉ、根がちょこっと出ている!
発根率は6枚中1枚成功なので16%程度。
元気な葉を使用したり5月頃に葉挿しをすればもう少し成功率を上げられるのかもしれませんが、やはりアロエの葉挿しは難しいと言えるでしょう。
不夜城は子株がわんさか出てくるタイプなので、増やすのなら無理に葉挿しせずに子株から株分けするのが良いですね。
まぁ、それは最初からわかりきったことではあったんですがね。(笑)
まとめ
ということで、アロエの葉挿しを試してみました。
成功率16%という結果でした。
やはりアロエの葉挿しは難しい!
ただし不可能ではないという事がわかりましたね。
それもまだ発根しただけなので、今後ちゃんと芽が出て育つのかという問題が残っています。
ちゃんと芽まで出て生き残れば本当の成功率16%と言えるので、もう少し頑張ってもらいたいです。
もう葉挿ししか生き残る術が無い、って状況でなければ子株を株分けした方が安全に増やせます。
ただし、根ぐされなどで本体がダメになりそうになった時。
その時には諦めないでください。
葉挿し、不可能ではないです。
成功率は低いかもですが、大事な多肉ちゃんのために諦めないでくださいね。
葉挿しは健康な葉の方が成功しやすいので、早めに葉挿しにシフトすると良いと思います。